黒木の部屋へようこそいらっしゃいませ。
ここには、体験を元にしたフィクションの物語を書き綴ります。
登場する人物や場所などの固有名詞は全て架空のものであり、また、使われている画像も全てイメージで、実際のものとは何の関係もありません。
尚、書き進めるうちに過激な表現が含まれるかもしれませんので、予めご了承願います。


※『過去ログ』や『カテゴリー別』の表示にすると、書いた順番にソートされますので、本のページをめくる感覚で読めると思います。

では、お気に入りの物語をお選び下さい。
§1・『カヲリ−前編−』 §1・『カヲリ−後編−』 §2.『かっちゃん−其の一−』 §2.『かっちゃん−其の二−』 §2.『かっちゃん−其の三−』 淡い想いを思い出していただければ嬉しく思います。

2013年09月20日

かっちゃん−191−

ドキドキしてきた。
かっちゃんは少しうつむき加減でズボンのゴムをぴょろ〜んて引っぱって、目だけを俺に向けた。
頬がほんのり赤く感じたのは湯上がりのせいだろうか?

いろんな事が頭の中に蘇ってきた。
風呂で水泳の練習をしたこと。
修学旅行でのこと。
冬の視聴覚室のこと。
かっちゃんの部屋でのこと。

次々に思い出すのと同時にドキドキも大きくなってきた。
ドキドキしながらかっちゃんに近付くと、上の方からそっと覗き込んだ。

影になっていてよく見えない...(´Д`|||)

「暗くてわかんないや...」
そう言うとかっちゃんは一瞬困ったような顔をして、「もぉっ!」って言いながら明るい方を向いた。

もう一度覗き込むと今度ははっきりと、白地にたくさんのピンクのハートが見えた。
前には小さなリボンが付いている。
いつか見た大人っぽいものと違って、如何にも少女らしい綿のそれはかっちゃんのイメージそのもので、俺のドキドキは頂点に達しようとしていた。
思わず手を伸ばそうとするとかっちゃんはひらりと身をかわす。

「ダメだよ。今日は見るだけ..(〃ω〃)」
「え..(。・´д`・。)」
「だって(〃ω〃)いつ誰が来ちゃうかわかんないでしょ?」
「あ..うん(-""-;)...」

俺のこのドキドキはどうすんだよ!?

気が付けば立派にテントを張っていた。
そりゃそうだ。好きな子のこんなのを見れば10代の男なんて誰だってこうなっちゃうものだ。
かっちゃんもそれに気が付いた様子で、ますます頬を赤らめて俯いてしまった。
「ごめ..ん(//・´д`・//)」
「あ..ぃや..(; ̄ω ̄)ゞ」
「そぉなっちゃうよね(〃∇〃)..ホントごめん..」
「ち..ちょっと夜風に当たれば大丈夫だよ(〃ω〃)」
...たぶん大丈夫じゃない...
「お..俺、ちょっと外に出てるから下に行ってなよ(〃ω〃)」
「え..うん..(〃ω〃)..ホントごめんね」
かっちゃんが済まなそうに部屋を出て行くのを見てから俺は一人でテラスに出て夜風に当たった。

それでもテントの中は益々ムズムズとして、またしてもいろんな事が頭の中に蘇ってきた。
風呂で水泳の練習をしたこと。
修学旅行でのこと。
冬の視聴覚室のこと。
かっちゃんの部屋でのこと。
そしてついさっきのピンクのハート。
一人で階段の方を気にしながら夢中で擦っていた。
そしてあっけなくテラスの手すりから外に向けて欲望を解き放つと、後ろめたさに似た感情の中でポケットティッシュを取りだして自分を拭いた。
そして乱れた呼吸を整えると、みんなのいるリビングへ階段を下りて行った。
大人達は酒を飲みながら楽しそうにしていて、かっちゃんと秀美ちゃんはつられてケラケラ笑っていた。
祐介くんは既にソファで爆睡している。
俺が階段を下りてきたのに気が付いて大人達は「なにやってんだ!はやくこっち来て座れ!」と促す。
「ちょっと夜風に当たってたんだよ」
「一人で気取ってたって誰にもモテやしないぞ!」
「そんなんじゃねぇよ!」そう言って車座の中に座り込んだ。

かっちゃんはそんな俺を見て“くすっ♪”と笑った。


《第百九十二話へつづく》

・第百九十話はこちらから。

※其の一を第一話から順番に続けて読むにはこちらからどうぞ。
※其の二(第71話から)はこちらからどうぞ。
※其の三(第142話から)はこちらからどうぞ。
posted by 黒木 幸作 at 02:00| Comment(0) | かっちゃん−其の三− | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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